ピア-リフレ工法 -RC(既設鉄筋コンクリート)橋脚の圧入鋼板巻き立て-
東日本大震災の発生や東海地震、東東海、南海地震といった海溝型の巨大地震や、首都直下地震等の大規模地震の逼迫性が指摘されています。災害から命や暮らしを守るために住宅や公共インフラの耐震性の向上や治水対策、海岸保全など、被害軽減に大きな効果を発揮する事業が、早急に進められています。
道路橋やライフラインとして重要な水管橋などの橋脚の耐震補強も推進されており、当協会はその橋脚耐震補強に、施工性・経済性および環境・景観にも配慮した圧入鋼板巻立て工法「ピア-リフレ工法」を開発しました。
特許番号:特許第3249789号、特許第4945689号、NETIS登録番号:KT- 060074-V
工法概要
ピア-リフレ工法(Pier - Refresh Method)は、図のように鋼板を巻き立て、圧入し、水中不分離型無収縮モルタルにより既設橋脚と一体化することによって耐震性能の向上を図ります。
従来は鋼矢板等の土留、仮締切で作業空間を確保し、コンクリートや鋼板で巻立てる方法が主流でしたが、空頭制限が厳しい環境では工費が増大することや流水部においては施工中・施工後の河積阻害などの問題があります。
本工法は仮締切などの仮設工事が不要であり、掘削は鋼板と既設橋脚とのわずかな隙間に限定される工費・工期・環境に優れた工法です。
また、圧入工法であるため堤防などの開削ができない施工条件にも有効な工法です。
特徴
- 1.大規模な仮設(仮締切、仮桟橋)が不要なため経済性に優れます。
- 2.河積阻害率が小さく、航路や河積への影響を最小限にできます。
- 3.掘削および残土処理が極めて少なく環境にやさしい。
- 4.圧入工法であるため、開削ができない条件でも施工できます。
橋脚の位置など条件によっては、切回し道路の設置も不要となります。 - 5.桁下空間や作業機械等の制約条件が少ない。